こんにちは 管理人の石川です(プロフィール)。
試験問題の35%がストラテジ分野から出題されます。
ストラテジ系設問で問われるのは 「法務・経営」に関する知識です。組織の組み立て方の方法論や、経営における決算書の読み方など、主に経営者的立場において必要とされる用語や概念が出題されます。
知的財産権について
知的財産権・・・特に著作権について問われる問題が多数出題されています。知的財産権の種類や、それぞれの法律の保護対象範囲をしっかりと把握しておきましょう。
例題:1
以下のうち 産業財産権に含まれないものを1つ選びなさい。
- ア:特許権
- イ:実用新案権
- ウ:意匠権
- エ:著作権
知的財産権は著作権と、産業財産権とに大別されます。
さらに産業財産権は「特許権・実用新案権・意匠権・商標権」の4つに分かれています。
例題:2
以下のうちで著作権法による保護の対象となるものはどれか。
- ア:コンピュータのプログラム言語
- イ:原稿がなく 即興で行なった講演の内容
- ウ:新製品発表に向けて考案された新製品のトレードマーク
- エ:形状・模様・色彩など 斬新な発想で創作されたデザイン
アの「コンピュータのプログラム言語」は著作権法の保護対象外のものです。
ウの「新製品のトレードマーク」は商標法の保護対象。 エの「創作されたデザイン」は意匠法の保護対象範囲になります。
不正アクセス禁止法と不正競争防止法
内容はまったく異なっているものの名称が似ていることから 不正アクセス禁止法と不正競争防止法はセットで出題されることが多々あります。
それぞれの目的と取り締まり範囲を明確にしておきましょう。
例題:3
ネットワークを経由して、パスワードを使って保護されているサーバに他人のIDとパスワードを使ってログインする行為は、以下のどの法律で禁じられているか?
- ア:個人情報保護法
- イ:電気通信事業法
- ウ:不正アクセス行為の禁止等に関する法律
- エ:不正競争防止法
不正アクセス禁止法とは「ネットワークに接続されたコンピュータを使って許可無く他人のIDやパスワードを使い進入することを禁止する法律」です。
また、不正競争防止法とは「公正な市場を保護し、不正な競争を防ぐための法律」になります。
DFDについて
DFD(Data Flow Diagram)は、データの流れの視点から業務やシステムを分析するために用いる図表およびその手法のこと。
図表としてアローダイアグラムやガントチャート などとセットで出題されることも多いので注意!
例題:4
現在の作業プロセスを 業務で扱うデータの流れや機能でとらえるための図表として適切なものはどれか?
アは「アローダイアグラム」、イは「E-R図」、エは「WBS」の図表になります。図表をともなうものに関しては 図表の絵柄も一緒に覚えておきましょう。
システムソリューションについて
ハウジングサービス、ホスティングサービス、といったIT関連サービスのそれぞれの特徴の違いを問う質問が多くあります。
ぞれぞれがセットで選択肢に登場するので ひとつひとつの違いをしっかりと把握しておきましょう。
例題:5
ハウジングサービスについての記述で適切なものは次のうちどれか?
- ア:顧客が インターネット経由で、事業者の運用するアプリケーション機能を利用する形態
- イ:顧客がサーバやネットワーク機器を用意し、それらを外部事業者の施設内に設置して運用する形態
- ウ:外部事業者の持つサーバやネットワーク機器を 顧客が利用する形態
- エ:システムの開発・保守・運用まですべてを外部事業者に業務委託する形態
アは「SaaS」、ウは「ホスティングサービス」、エは「アウトソーシング」についての記述です。これらに加えて、ASP、SOAなども覚えておきましょう。
そのほかの頻出問題
また上記4つのほかにもストラテジ系分野でよく出題されるもの(出題頻度が5割程度のもの)をまとめてみました。
- JANコードについて
- SWOTについて
- マーケティングミックスについて
- ソフトエウェアライフサイクルについて
- CRMについて
- 組み込みシステムについて
- 経営組織について
まとめ
というわけで、ITパスポートのよく出題される項目まとめ「ストラテジ」編でした。